3代目高間一夫です。

日本酒造り、水の役割りと味わいへの影響

 

水の役割りと味への影響

水は酒造りにどのような役割を果たし 
味わいにどのような影響を及ぼすのか

 清酒の80%は水です
 80%が水というと なんだ水だらけかと
思われる方がおられるかもしれませんが
  血液の95%が水 
 成人男性の60%が水分です 

 清酒には多くの成分が解け
味わいを形成しているのが解ります

 同じ成分の水はなく、水の中に溶けている微量な成分が
 酒造りに色々な働きをしています 

 麹や酵母が酒造りの主役ですが 
水なくしては活躍することが出来ません

麹から酵素を溶かし出す

蒸米のデンプンやタンパク質の分解をたすけ
 最終的に酵母の増殖や発酵を順調に行わせます
 これら酒造りの工程をスムーズに行えるのも水があってこそ

 水に含まれる酒造りに役立つ成分として カルシウムやクロールは
麹から酵素を溶け出すのを助け 酵素の働きを促進します

 カリウム、リン酸、マグネシウムなどは
麹菌や酵母を増殖させます このように麹や蒸米から成分を溶かし出し
 酵母が発酵を行う舞台を提供します

水の硬度による味わいの違い

またカルシウムやマグネシウムなどのミネラル量によって
 決められる「硬度」があり
 硬水と軟水を使ったときでは、それぞれ味わいの異なる日本酒ができます 

灘の宮水(硬度100前後)あり 江戸時代後半 灘酒が台頭しますが 
当時の精米歩合は80%位しか削ることが出来なく
 腐敗を招きづらい「強い水」有名でした

 広島西条:硬度30前後 広島の水は、軟水です。
 以前は、このような硬度の低い水では日本酒造りが難しいとされていました。
 しかし明治31年(1898年)に、広島の酒造家・三浦仙三郎によって 
「軟水醸造法」が生み出されて以来 
広島は灘と並ぶ酒どころとして知られるようになります

 硬水で仕込んだ日本酒の特徴 
ミネラルが豊富に含まれた硬水で日本酒を造ると、旨味とキレが生まれます
 しっかりと存在感のある
濃厚で辛口のお酒に仕上がりやすくなります。 
 豊富に含まれるミネラル成分のおかげで
酵母の活動が活発になり 
輪郭のはっきりした辛口のお酒 に仕上がります。

 軟水で仕込んだ日本酒の特徴 
ミネラル含有量の少ない軟水で造った日本酒は
口当たりまろやかに仕上がる傾向があります。
 軽やかでやわらかいイメージを感じさせる
繊細で淡麗なお酒になります。

 水に含まれるミネラル成分が比較的少ないことから
発酵がゆっくり進み
 きめ細やかでやわらかな味わい になります。


 米の品種や酵母の種類だけでなく 
水の成分によっても日本酒の味わいは大きく変わります。

 普段気にかけない水ですが
美しい自然が育み生命を生かし 
作物を育て私たちを生かしてくれています 

 日本酒は自然の中にある成分、微生物を
巧みに利用されて 造られるお酒であると
再認識いただき愛飲を願っています。

3代目高間一夫です。

桜花 新緑 春風 心地よく盃を傾ける候。

「ここでしか出会えない酒がある」

嗜好品である以上 私の選んだ酒がすべて受け入れられるわけではないですが人の温もりを感じるお酒を発掘し 皆様にお伝えするのが私の役目です。日本酒の個性と深み 旨いと感じさせてくれる酒 癒される酒。私を信じ車で30分以上かけ来て下さるお客様がほとんどです。

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